- Q01:
- 違った順番でパットしてもよいのか?
- A:
- (1) ストロークプレーの場合:プレー中(スタート時除く)違った順番でプレーしても罰はない。但し、競技者内の1人を有利にする為、順番を変えることに競技者間で合意があった場合は関係者全員が競技失格となる。
- (2) マッチプレーの場合(参考):相手が順番違えてプレーしても罰はないが、そのストロークを取り消して正しい順番でプレーするように要求することが出来る。相手がその要求通りの処置をしないと、相手はそのホール負けとなる。
| 規則10-2c 規則10-1b、 20-5 |
- Q02:
- グリーン上で、他人の球を邪魔でもないのに勝手にマークして拾い上げるのは違反ではないか?この時のリプレースはどのようにするのが正しいのか?
- A:
-
- (1) 同伴者が球を動かしても罰はないがその球はリプレースしなければならない。
- (2) 一方規則により球を拾い上げることができるのは「プレーヤー又は認めた人」になっている。拾い上げた球はリプレースされねばならない。違反時2罰打
- (3) したがって、この場合のリプレースの正しいやり方は次の順序となる。
(a) 同伴者がマーク位置に球を置き、マークを取り除く。(リプレース)
(b) プレーヤーはその球をマークして拾い上げリプレースする。
- (注)HSGローカル・ルールでは、「ショートホールで後続組みに打たせた場合、グリーン上のその球が邪魔で局外者が拾い上げた後リプレースした場合、後続のプレーヤーはリプレースをしなくてもよい」としている。(動かされたかどうか確認できないためであり、上述河川の状況以外には適用しない)
| 規則18-4、 20-3a、 20-1 |
- Q03:
- 球をマークするときのやり方に決まりはあるのか?
- A:
-
- (1) マークを置く位置についての規定はないが、球の真後ろにマークすべきである。
- (2) マナー集P13で決めている。(マークはピンに向かって球の真後ろで、球に触れぬよう置く)
| 規則20-1注 |
- Q04:
- ショートホールで、ホールインワンに気づかず紛失球として打ち直したらどうなるか?
動かすような動作はしなかったが、この場合はどうなるのか?
- A:
- (1) 球がホールに入った時点でそのホールのプレーは終わっている。従って、紛失球ではなく打ち直しは無関係となる。
- (2) グリーン付近で球が見つからない時は、念のためにホールを覗いて見ることが必要である。
| 規則1-1 裁定1-1/2,3,4 |
- Q05:
- パットで残った短い距離の球は続けてプレーしても良いか?
- A:
- この場合のプレーには規則上とマナー面からの考え方がある。
(やり方はローカルルール参照)
- (1) 規則上の判断
- (a) 「遠球先打」の原則に従ってプレーする。
- (b) その球をマークして拾い上げたら、続けてのプレーはできない。
- (c) 次の順のプレーヤーが、ストロークの邪魔になるのでその球の拾い上げを要求した時は、続けてプレーしてもよいし、打たなくともよい。要求のないときは打てない。
- (2) 慣行上の判断
- (a) 「遠球先打」の精神はプレーの迅速化にあり、続けてのプレーはその精神に沿う。
- (b) スタート時以外は、順番を変えても罰はない。
- (c) 規則違反でないので、プレーの迅速化に寄与するこのような慣行に水を差すべきではない。
- (3) ゴルフマナー研究家「鈴木康之氏」の著書「ピーターたちのゴルフマナー」から引用
※パッティングの進め方
- (a) 遠球先打に拘らず、1クラブ以内の残ったショートパットはマークせずに、他のラインに注意して「お先に」と続けてプレーしてホールアウトするのが望ましい。
- (b) 進行が早まる、グリーンの保護にもなる(繰り返し歩行による踏圧やスパイクの傷が減る)、パットのイメージが新鮮なうちにプレーできるメリットもある。
| 裁定10-2b 11991年追加2004マイナー 改訂 |
- Q06:
- 同伴者が勝手に球を拾い上げ、その球を転がしてプレーヤに渡す行為は違反ではないのか?
- A:
-
- (1) グリーンのテストを禁止する規則(違反時2打罰)球を転がしたり表面をこすったり引っ掻いたりしてテストしてはならない。
- (2) 規則の解釈(R&A):テストの意図有無が判断の決め手になる。
- (a) 相手の球を転がして返す・・・気軽で悪意のない行為は違反しない。
- (b) 自分のパットの線上で転がして返す・・・テスト意図の有無判定が必要。
- (c) リプレース箇所に球をパターで転がして戻す・・・違反ではないが勧められない。
- (3) 以上の事から、疑惑を招く球を転がす行為は止めるべきである。
| 規則16-1d
裁定16-1d/1 裁定16-1d/2 裁定6-1d/3 |
- Q07:
- プレーヤのプレーに影響するルースインペディメントを勝手に取り除けるか?
- A:
- (1) 打順であるプレーヤが自分のプレーに影響するルースインベディメントを取り除かぬように同伴者に要求したのに、同伴者がそれを無視して取り除くとその同伴者に2罰打付加。プレーヤーはルースインベディメントをリプレースすることができる。
- (2) 取り除かないようにとの要求がなかった時は取り除いてもその同伴者に罰はない。又、プレーヤーはそれをリプレースすることができる。
| 裁定集 23-1/10 |
- Q08:
- 遠球先だのルールにも拘らず、グリーン周りではピンに近いラフの人が打っているが、その様な決まりはあるのか?
- A:
- 決まりはないが、プレー時間短縮のために違った順番でプレーしても罰はない。
但し、競技者の一人を有利にするために順番を変えることを競技者間で合意した場合は、関係競技者全員が競技失格になる。 | 規則10-2c 裁定集 10-2c/2 |
- Q09:
- グリーン上でOKボールを打ったがカップを外した後、そのボールを拾い上げた。次に「OKなし」と気づき、その球をリプレースして打ったがどのように判定するのか?
- A:
- (1) 球をマークせずに拾い上げた時点で1罰打、
リプレースして打つ。(違反時2打罰)
- (2) もし、リプレースして打ち直さず「OKパット」したら、「ホールアウトの不履行」で競技失格。
- (3) 「コンシード(OKパット)」はマッチプレーの規則であり、ストロークプレーには無い。また、マッチプレーではコンシード後のパットは外しても「コンシード」が有効になる。
| 規則18-2 規則2-4 |
- Q10:
- カップにはねられた近い球を掻き寄せパットするのは正しい打ち方ではない。
- A:
- 規則では、球をクラブのヘッドで正しく打たねばならず、押し出したり、掻き寄せたり、救い上げてはならない。(2打罰)
| 規則14-1 |
- Q11:
- ラウンド中で、グリーン面に触れることやテストの禁止事項は?
- A:
-
- (1) パットの線に触れることは禁止。但し、次の時は触れても違反ではない。
(違反時2打罰)
- (a) ルースインベデメントを取り除く時
- (b) アドレス時クラブを球の前に置く時
- (c) 距離を測っている時
- (d) 球を拾い上げたり、リプレースする時
- (e) マークを押さえ付ける時
- (2) グリー面のテストの禁止事項(違反時2打罰)
- (a) 球を転がす
- (b) 表面をこする
- (c) 表面を引っかく
| 規則16-1a
規則16-1d |
- Q12:
- グリーン上にアプローチで使ったクラブを置けるか?
- A:
- (1) クラブを置くことはできる。(規則上の禁止は見当たらない) 但し、以下の問題が絡むので置くべきではない。
- (2) 置いたクラブに自球が当たると1打罰。その時の球はあるがままに打つ。
(違反時2打罰)
- (3) クラブを置く時グリーンに手が触れるとテストの疑いをもたれる。
(違反時2打罰)
- (4) グリーン面を傷める恐れがある。(マナー)
- (5) 同伴者のパッティングの邪魔になることがある。(マナー)
| 規則19-2
規則16-1d |
- Q13:
- グリーではパター以外の使用はダメか?
- A:
- (1) 大みかコースはパター以外の使用禁止。(マナー・エチケット集13頁)
- (2) 日立ゴルフクラブもパター以外は使用禁止。(スコアカード裏面のG項)
| |
- Q14:
- カップにはねられた近い球を掻き寄せパットしていたが、打ち方はどうなのか?
- A:
- 規則では、球をクラブヘッドで正しく打たねばならず、押し出したり、掻き寄せたり、救い上げてはならないとあり、違反時は2打罰となる。
| 規則14-1 |
- Q15:
- パットした時、カップに近いので”OK”と勘違いして球を取り上げた。しかし間違いに気づいたので、球をあったと思われる箇所にプレースしてタップインさせた。この場合の罰打は?
- A:
- (1) グリーン上でマークせずに取り上げたことで1罰打になる。
- (2) 次ホールのストローク前に(最終ホールではグリーンを離れる前に)ホールアウトのやり直しをしない場合は、競技失格となる。
| 規則16-1b 規則20-1 規則3-2 |
- Q16:
- ショートホールで、後続組プレーヤー(A)の打った球がパットの邪魔になるので、グリーン上のプレーヤー(B)はマークして拾い上げてからプレーした。その後(B)はリプレースした。この場合、後続組のプレーヤー(A)は自分の球をそのまま打ってもよいのか?
- A:
- HSGのローカルルール(5−(3))で、そのまま打ってよいことになっている。
| |
- Q17:
- 旗竿を持ちながらパットはできるか?
- A:
-
- (1) 旗竿が抜かれていて、球が旗竿に当たらなければ支障はない。当たったときは2打罰。
- (2) その時、柴尾傷めないからといってパター以外のクラブを使用する拡大解釈は許されない。大みかコース・日立GCなどではパター以外の使用を禁止している。アプローチするには次打で使うクラブを催行する配慮が必要である。
| 裁定集 17-1/5 規則17-3a |
- Q18:
- グリー上の古いホールの埋め跡が凹凸の場合は修理してよいか?
- A:
-
- (1) 古いホールの埋め跡やボールマーク(球の衝撃跡)は修理できる。
- (2) 修理町卯に動かされた球は無罰でリプレースする。違反時2打罰
| 規則16-1c |
- Q19:
- ショートホールでニアピンの旗がティーグランド側にある時、後続組のストロークに邪魔になるので旗のみをホールから等距離の同心円上で横に移動させてもよいか?
- A:
- 移動させて良い。HSGローカルルール(5−(2))で認められている。
| |
- Q20:
- 両面チッパーをパターとして使えるか?
- A:
- (1) 大みかゴルフコースのグリーン上ではパター以外の使用は禁止。
- (2) 両面チッパーは規則違反である。ヘッドの打面は1面のみ。但しパターは両面の性能が同じで向き合っていれば2面を持てる。
| マナー集 P13-6項 規則4-1a、 付属規則U4-d |
- Q21:
- プレーヤーのパットは急な下りのラインで、カップの先にある木の小枝をオーバーした時の歯止めとして取り除かないように同伴競技者に要求したが、 同伴競技者は小枝を取り除いた。問題ないか?
- A:
- 自分の打順であるプレーヤーの要求は認められる。
- (1) プレーヤの打順である場合、自分のプレーに影響するルースインベデメントを取り除かぬよう相手同伴競技者に要求した場合、相手同伴競技者はこれを無視する権利はない。同伴競技者がそれを無視して取り除くと規則1−2(球に影響を及ぼす行動)の違反となり、その同伴競技者に2罰打付加。プレーヤーはルースインベデメントをリプレースすることが出来る。
- (2) 取り除かないようにとの要求がなかった時は、取り除いてもその同伴競技者に罰はない。また、プレーヤーはそれをリプレースすることが出来る。
| 規則1-2 裁定23-1/10 |
- Q22:
- グリーンに止まっていた球が、マークしようとしていたら風に飛ばされて来た木の枝が球に当り、球は動かされた。この場合、球は風で動かされたことになるのか?
それとも木の枝で動かされたのか?
- A:
- (1) この場合、球は直接木の枝によって動かされたと見做すべきである。
- (2) 風に飛ばされて来た枝は局外者であり、局外者によって動かされた球は、無罰でリプレースされなければならない。
- (3) 仮に風で直接動かされた場合は、風は局外者ではないのであるがままにプレーする。間違ってリプレースすると2打罰。
| 規則18-1、 裁定18-1/6 |
- Q23:
- パットの際、相手のパットラインを踏まないように跨いでプレーした場合はどうなのか?市販のルールブックでは無罰とあるが。
- A:
- @ 規則によると、パットの線やその後方延長線を、跨いだり踏むようなスタンスでストロークしてはならない。(違反時2打罰)
- A 但し、例外として、それが不注意で起きた場合や同伴者のパットンラインを踏むことを避けるためにとられた場合は、罰は無い。
(この例外は ’08改正で規則に盛込まれ明確化された。それ以前は規則では罰、裁定集では無罰となっていた)
- B (成美堂)の市販ルールブックは、この例外事例が載っている。
| 規則16-1e |
- Q24:
- ティーショットした球が同伴者の近くに止まった。次のストロークをする時に背後にある他の球が気になったが拾い上げを要求できるのか? 又は他の方法は無いか?
- A:
- (1) 規則によると、他の球が自分のプレーの妨げになる場合は、その球を拾い上げてもらうことができる。拾い上げた球は拭けず、リプレース。(違反時は2打罰)
- (2) また、拾い上げを要求されたプレーヤーは、球を拾い上げずに先にプレーすることができる。
| 規則22-2 規則22-2 |
- Q25:
- パットした時、分厚く大きいマーカーに当り、球の方向が変えられたら打ち直しができるか?
- A:
-
- (1) 打ち直しは出来ない。
- (2) マーカーは(規則20-1注)で「小さなコインや同様のもの」を勧めているが、大き目のものでも罰は無い。
- (3) 事前に「小さなマーク」に交換するか、「マークを横にずらす」ことを要求すべきであった。(ずらすこと) 規則20-1注 (要求すること)規則22-1
| 規則20-1注
規則22-1 |
- Q26:
- グリーン上で球をマークする際に、指が球に触れたが(動きはしない)これは違反か?
- A:
-
- (1) 罰は無い。
- (2) 規則20-1によれば、球の位置をマークしている時に、球やマークが偶然に動かされた場合はリプレースしなければならない。その際、球やマークの動いた原因が、位置をマークしたり球を拾い上げる行為に直接的に結び付けられる時は罰は無い」。それ以外は1打罰。
| 規則20-1 |
- Q27:
- 3番ショートホールで、カップの縁で止まった球に、約1.5m離れた位置の同伴者が“入れ!”と声をかけ、同時に足で地面を踏んだら、その直後に球はカップに入った。この場合はどの様に判定するのか?
- A:
- この状況では次の2つの規則が関係してくる。その時の状況から判断してほしい。1.5m離れていれば足で踏んだ影響はないと思われる。但しグリーンを痛めるので好ましい行為ではない。
- (1) プレーヤーはホールに歩み寄る時間に加え、止まっているかどうかを確める為に更に10秒間は待つことができる。その時間を過ぎてホールに入った時は、最後のストロークでホールに入ったと見なされるが、1打罰を加える。
(不当の遅延)。
- (2) 同伴競技者が球の動く原因となることをした場合、罰はなく動かされた球はリプレースしなければならない。しないと2打罰。
| 規則16-2 規則18-4 |
- Q28:
- パット線上にある落ち葉や枯葉(ルースインペディメント)を帽子で払いのけたが罰は?
- A:
- 『パットの線に触れてはならない。但し、ルースインペディメントを取り除くときを除く。その際何も押さえつけないこと』とある。従って帽子で払いのけてもライの改善やグリーンを傷つけたり、テストしたりすることが無ければ無罰である。
但し、パット線を押さえつけた場合は2打罰となる。
| 規則16-1 |
- Q29:
- サブグリーンに乗った球の処置は下記の2方法のうちどれが良いのか。
- @ まずサブグリーンに行き球をマークし、サブグリーンの外でホールに近づかないところにNPを決め、1クラブ長以内に球をドロップした後、サブグリーン上のマークを取り除き、戻って来て球を打つ。
- A まずサブグリーンの外でホールに近づかないところにNPを決め、そこにマークし、の後サブグリーン上の球をを取りに行き、NPから1クラブ長以内に球をドロップし、打つ。
- A:
- どちらでもよいがHSGではAを推奨している。
理由はサブグリーンの球とNP間の往復時間を短縮でき、プレーのスピードアップにある。
<参考>サブグリーンは従来JGAではスルーザグリーンとして扱ってきたが、2012年よりゴルフ規則定義の「目的外のパッティンググリーン」である、と解釈するように改訂された。サブグリーンについては従来通りローカルルールでプレー禁止の修理地とすることができるが、サブグリーンによる障害、救済については規則25-3「目的外のパッティンググリーン」を適用する、となりました。。 | 規則25-3 |
- Q30:
- 強い雨の中、グリーン上の球はカジュアルウオータの中にあり、プレー線上はすべてカジュアルウォーター状態になっており、救済を受けるためニアレストポイント(NP)はグリーン上に無く、グリーンの外にした。同伴プレーヤは救済を受けるならば、ニヤレストポイントもグリーン上にするのが正しいと主張。どちらが正しいか?
- A:
- グリーン上にNPが無ければグリーン外にプレースして良い。
| |
- Q31:
- グリーン上で、一旦ボールをマークしたが後続組に打たせるために旗を再度ホールにさした。この時何の気なしに自分のボールマーカーも取ってしまった。この時の罰と処置は?
- A:
- これは「ボールマーカーは球がリプレースされるまでその位置にとどまっている事を前提にした規則20-1に基づき1打の罰を受ける。球は規則20-3cに従い、ホールに近づかず前位置に出来るだけ近い個所にリプレースしなければならない。
| 規則20-1 規則20-3c |
- Q32:
- 完全ホールアウトのストローク競技会で自分がパットした時、同伴競技者がOKと言って球を手で拾い上げるか又はパターで自分の方に打ってきた場合の罰打は?
- A:
- 同伴競技者は局外者であり、局外者によって球が動かされた場合は、 自分も球を動かした同伴競技者も無罰。動かされた球は元の位置にリプレースする。
(注)局外者の定義(定義41);ストロークプレーでは同伴競技者、そのキャデイとその携帯品は局外者。但し、自分とそのキャデイ、プレーしている球、自分のクラブ等の携帯品、風と水は局外者でない。 | 定義41 規則18-1 |
- Q33:
- グリーン上でボールマーカーにティーペッグを使ったが同伴競技者からグリーンのテストとなるので、規則違反と言われたがどうか?
- A:
- 規則20−1によればボ−ルマーカーは『小さなコインや同等のものを含む』とあるが、材質や大きさの規定はない。単にマークするだけであれば芝のテストとは看做されないので問題ない。但し芝を痛める可能性があるのでなるべく避けた方がよい。
| 規則20-1 |
- Q34:
- 予備グリーンと目的外グリーンの違いは何か?
- A:
-
『予備グリーン』というのは日本独特の2グリーンシステムに由来するもので、1ホールの使用していないグリーンを言います。しかし、規則集では予備グリーンという言い方はなく、プレー中ではないホールのグリーンを意味する『目的外グリーン』に関する規定しかなく、2011年までの規則ではローカルルールで規定(多くの場合、「プレー禁止の修理地とする」)されていない限りスルーザグリーンとして扱っていました。これに対し2012年の規則改訂では、”予備グリーンはプレー中ではないホールのグリーン同様に目的外のグリーン”として扱われることとなり、障害・救済については規則25-3適用となりました。なお、この規則改定には下記のようなローカルルール制定にたいしてのただし書きがあり、従来の取扱いもできるようになっている。
- @ 予備グリーンはプレー禁止の修理地とする
- A 予備グリーンはスルーザグリーンとし、あるがままの状態でプレーしなければならない。
(規則25-3;目的外のパッティンググリーン上にある場合、あるがままの状態でプレーしてはならず、罰なしに下記救済を受けなければならない。
- (1) 救済のニアレストポイント(NP)から1クラブ長以内で、
- (2) NPよりもホールに近づかない所にドロップする。
規則25-3により球を広いあげた場合、球はふくことができる。)
| 規則25-3 |
- Q35:
- 2つの球が共にパッティンググリーン上にあり、ホールから遠くにある球を打球し、近くにある球に当てた。罰打は?
- A:
- ストロークプレーではストロークする前に両方の球がパッティンググリーン上にあった時は当てた競技者が2打の罰を受ける(規則19-5a)。
但し、パッティンググリーン上で同時にストロークし、球が当たった場合はそのストロークは取り消しになる。罰なしにリプレースし、再プレー。 | 規則19-5a |
- Q36:
- パッティンググリーンの外からアプローチした球が既にパッティンググリーン上にある球に当たってしまった。罰打は?
- A:
- 止まっている球(インプレーの球)が局外者により動かされたケースであり、罰はなく、その球はリプレースされなければならない(規則18-1)。当てたほうの球にも罰はなく、その球はあるがままの状態でプレーされなければならない(規則19-5)。
但し、両方の球がパッティンググリーン上にあった時はQ35で示したように、当てた競技者が2打の罰を受ける(規則19-5a)。 | 規則18-1 |
- Q37:
- パッティンググリーンに向けて遠い球と近い球が同時に打たれ、球どうしがぶつかり両方ともグリーン上に落下した。遠球先打のルールがあるので近いところから打たれた球は2打罰か?
- A:
-
- @ パッティンググリーン上以外でストロークされて動いているプレーヤーの球が、ストロークされて動いている他の球に当たって、方向を変えられたり、止められた場合、プレーヤーは自分の球を罰なしにあるがままの状態でプレーしなければならない(規則19-5b)。
- A ストロークプレーではプレー中は遠球先打が規則であるが、違った順番でプレーしても罰はなく、その球はあるがままの状態でプレーしなければならない。(規則10-2b,c)。
| 規則19-5b 規則10-2b,c |
- Q38:
- グリーン上で風が吹き、球がホールインした場合は、風は局外者(定義41)ではないのでそのままホ―ルインとなるが、球がホールの淵からせり出している場合、10秒待つことができるルール(規則16-2)との関係はあるか。
- A:
- ない。10秒後でも風が吹いてホールインした場合は、そのままホールインとなる。
| 定義41 規則16-2 |
- Q39:
- 違った順番でパットしてもよいのか?
- A:
-
- @ ストロークプレーの場合:
プレー中(スタート時除く)違った順番でプレーしても罰はない。
但し、競技者内の1人を有利にする為、順番を変えることに競技者間で合意が あった場合は関係者全員が競技失格となる。(規則10-2c)
- A マッチプレーの場合(参考):
相手が順番を違えてプレーしても罰はないが、そのストロークを取り消して正しい順番でプレーするように要求することが出来る。相手がその要求通りの処置をしないと、相手はそのホール負けとなる。(規則10-1b、20-5)
| 規則10-2c
規則10-1b、 20-5 |
- Q40:
- グリーン上で、他人の球を邪魔でもないのに勝手にマークして拾い上げるのは違反ではないか?この時のリプレースはどのようにするのが正しいのか?
- A:
-
- @ 同伴者が球を動かしても罰はないが、その球はリプレースしなければならない。(規則18-4,20-3a)
- A 一方、規則により球を拾い上げることが出来るのは、「プレーヤー又はプレーヤーの認めた人」になっている。 拾い上げた球はリプレースされねばならない。違反時2罰打 (規則20-1)
- B 従って、この場合のリプレースの正しいやり方は次の順序となる。
- a. 同伴者がマーク位置に球を置き、マークを取除く。(リプレース)
(規則18-4,20-3a)
- b. プレーヤーはその球をマークして拾い上げ、リプレースする。(規則20-1)
(注意)HSGローカル・ルールでは、「ショートホールで後続組に打たせた場合、グリーン上のその球が邪魔で局外者が拾い上げた後リプレースした場合、後続のプレーヤーは、リプレースはしなくてもよい」としている。
(動かされたかどうかが確認できない為であり、上述下線の状況以外には適用しない)
| 規則18-4, 20-3a
規則20-1
規則18-4, 20-3a 規則20-1
HSGローカル・ルール |
- Q41:
- 球をマークする時のやり方に決まりはあるのか?
- A:
-
- @ マークを置く位置についての規定はないが、球の真後ろにマークすべきである。
(規則20-1注)これは最も良い方法を勧めるものであり、これに従わなかったことに対する罰はない。
但し、球の前に置くことは推奨できない(裁定集20-1/16)。
- A 大みかゴルフコース用マナー・エチケット集P13では、「マークはピンに向かって球の真後ろで、球に触れぬように置く」と決めている。
- B ボールマーカーは小さなコインや同様のもの(規則20-1注)であれば何でもよい。
| 規則20-1注 裁定集20-1/16
マナー集P13 規則20−1注 |
- Q42:
- ショートホールでホールインワンしたのに気付かず、紛失球として打ち直したらどうなるか?係
- A:
- @ 球がホールに入った時点でそのホールのプレーは終わっている。
従って、紛失球ではなく打ち直しは無関係となる (規則1-1)(裁定1-1/2,3,4)
- A グリーン付近で球が見つからない時は、念のためにホールを覗いて見ることが必要である。
| 規則1-1 裁定1-1/2,3,4 |
- Q43:
- パットで残った短い距離の球は続けてプレーしても良いか?
- A:
-
この場合のプレーには規則上とマナー面からの考え方がある。
(やり方はローカルルール参照)
- @ 規則上の判断
- a. 「遠球先打」の原則に従ってプレーする。
- b. その球をマークして拾い上げたら、続けてのプレーは出来ない。
- c. 次の順のプレーヤーが、ストロークの邪魔になるのでその球の拾い上げを要求した時は、続けてプレーしても良いし、打たなくてもよい。要求のない時は打てない。
- A 慣行上の判断
- a. 「遠球先打」の精神はプレーの迅速化にあり、続けてのプレーはその精神に沿う。
- b. スタート時以外は、順番を変えても罰はない。
- c. 規則違反でないので、プレーの迅速化に寄与するこのような慣行に水をさすべきではない。
以上は、(裁定10-2b/1、1991年追加、2004マイナー改訂)
- B ゴルフマナー研究家「鈴木康之氏」の著書「ピーターたちのゴルフマナー」から
参考引用
パッティングの進め方
・遠球先打にこだわらず、1クラブ以内の残ったショートパットはマークせずに、他のラインに注意して「お先に」と続けてプレーしてホールアウトするのが 望ましい。
・進行が早まる、グリーンの保護にもなる(繰返し歩行による踏圧やスパイクの傷が減る)、パットのイメージが新鮮なうちにプレーが出来るメリットもある。
| ローカルルール参照
裁定10-2b/1
ピーターたちのゴルフマナー |
- Q44:
- 同伴者が勝手に球を拾い上げ、その球を転がしてプレーヤーに渡す行為は違反ではないか?
- A:
-
- (1) 同伴者が勝手に球を拾い上げることに関しては、Q40参照
- (2) 球を転がしてプレーヤーに渡す行為に関しては、グリーンのテストを禁止する規則 (違反時2罰打)(規則16-1d)
球を転がしたり、表面をこすったり引っ掻いたりしてグリーン面をテストしてはならない。
U 規則の解釈(R&A)
テストの意図有無が判断の決め手になる。
- @ 相手の球を転がして返す・・・気軽で悪意のない行為は違反しない。
(裁定16-1d/1)
- A 自分のパットの線上で転がして返す・・・テスト意図の有無判定が必要。(裁定16-1d/2)
- B リプレース箇所に球をパターで転がして戻す・・・違反ではないが勧められない。(裁定6-1d/3)
V 以上のことから、疑惑を招く球を転がす行為は止めるべきである。
| Q40参照
規則16-1d
裁定16-1d/1
裁定16-1d/2
裁定6-1d/3 |
- Q45:
- プレーヤーのプレーに影響するルースインペディメントを勝手に取り除けるか?
- A:
-
- @ 打順であるプレーヤーが自分のプレーに影響するルースインペディメントを 取り除かぬように同伴者に要求したのに、同伴者がそれを無視して取り除くと その同伴者に2罰打付加。
プレーヤーはルースインペディメントをリプレースすることができる。
- A 取り除かないようにとの要求が無かった時は、取り除いてもその同伴者に 罰はない。又プレーヤーはそれをリプレースすることができる。
(裁定集23-1/10)
| 裁定集 23-1/10 |